こんにちは
ひまわり整骨院院長の七障子です。
「どれだけ良い治療でも治らない」
「何件治療院を変えても一向に改善しない」
痛みの本当の原因が分からず、治療院難民の方が多くいらっしゃいます。
「私の痛み、しびれは一生付き合わないといけないから」
と諦めていませんか?
色々な治療法を試しても一向に良くならない、レントゲンやMRIでも原因が特定できない。
そんな厄介な痛み。実は「経絡」に問題があることが多いのです。
経絡という言葉を初めて聞く方もいらっしゃると思いますが、痛みと非常に関係のある体の仕組みなのでぜひ知っておいていただきたい内容となっています。
今回は経絡が長年難治だった痛みやしびれの原因となる理由と経絡を整え痛みの進行を止める方法をお伝えします。
目次
治らない痛みの原因とは

・原因不明の痛みは「経絡の異常」
痛みやしびれの原因はヘルニアやすべり症、脊柱管狭窄症などレントゲンや様々な検査によって診断がつきます。
しかし検査で異常がない場合は「原因不明」とされ鎮痛薬を処方される対応になるのではないでしょうか?
原因不明の痛みこそ東洋医学でいう「未病」にあたり鍼灸院や整骨院、整体院などを頼る方も多くいらっしゃいます。
多くの治療院はマッサージや整体、矯正治療、カイロプラクティック、鍼灸などを施して治療すると思いますが
それでも治まらない多くの痛みは「経絡の詰まり」といえます。
・経絡が詰まると痛みやしびれが発生する理由
経絡には「気」「血」「水」がバランスを取りながら循環しています。
川に例えると流れがスムーズな時は健康です。
「気」「血」「水」の通り道が塞がれたり、道が狭くなったりすると流れが悪くなり、経絡のバランスを崩します。
経絡は肉体や精神の健康をつかさどります。
例えばストレスがたまると肩が痛くなります。
怒りがあるときは頭痛や腰痛になります。
水分が不足すると背中が痛くなったり頭痛がします。
栄養不足や寝不足で疲れていると風邪をひきやすくなります。
これらは全て「経絡のバランスを崩した状態」です。
体調がすぐれないときは病院で薬を処方してもらったり、市販薬で症状を抑えたりしますよね。
症状が強くストレスを感じる時は薬も役に立ちます。
しかし、それと同時に経絡のバランスを取り戻すことを意識して欲しいのです。
経絡とは何か

・経絡とは
経絡は東洋医学で使われる用語です。
体の各所にあり、押すと心地よかったり、痛みを伴ったりする「ツボ」はなじみがあると思いますが、専門用語では「経穴(けいけつ)」と言います。
「経絡」は経穴と経穴をつないだ一本の道です。
経絡は目には見えませんが、血管やリンパ管をイメージしてもらえば分かりやすいと思います。
・経絡の役割
血管に血液が流れるように、経絡には「気」「血」「水」が流れ、それぞれのバランスを取っています。

これらは人間の生命エネルギーや身体の働きを表し、バランスを保ち循環すると健康を維持できます。
経絡 | 役割 |
気 | 生きる上での根源的なエネルギーになります。また精神面の機能を統括しています。 |
血 | 血液と同じように全身に栄養を運ぶ役割や精神の安定にも関わります。 |
水 | 体液に当たります。全身を潤わせ血液の濃度を調整します。 |
どれか一つでもバランスを崩すと体調不良や病気の原因になると考えられています。
・「気」に込められた深い意味
特に「気」は日常でも「元気」「病気」「気持ち」「気分」「天気」「気体」「気温」など言葉としてもたくさん使われています。
「気」は元々「氣」という漢字で重要な意味を持っていました。
「气」は霧のような状態のものを表し、「米」はエネルギーが八方に広がる意味があります。
「氣」は霧のような目に見えないエネルギーを八方に放射するという意味が込められていたと言えます。
経絡をつかさどる「気」は生命全ての基本となっています。
「気が弱る」と体が重だるく感じたり、免疫が下がり様々な病気の原因になるのです。
・東洋医学の役割
東洋医学では経絡上の経穴(ツボ)に鍼やお灸を施し経絡を整え、自然治癒力を高めます。
自然治癒力とは人間が本来持っている病気やケガを治す力で免疫力や回復力のことです。
指を切ってしまっても数日すれば元の状態に戻るのも自然治癒力です。
しかし一旦重い病に罹ってしまうと回復も思うようには進みません。
重い病気に罹る前に体を回復することが重要とされています。
東洋医学の考え方には「未病」があります。
未病とは、病気にはなっていないが健康でもない状態を指します。
未病を治療することによって大病の発生を防ぎ、健康寿命を延ばすことに貢献できます。
水の不足が原因で発生する症状

・「水」の不足で発生する症状
「水」は「気」の循環をスムーズにする大切な要素です。
生命のエネルギーが高まっても「水」が不足すると全身に気のエネルギーが回っていきません。
水が足りないことで気が滞ると以下のような症状になります。
- 目、口、鼻が乾燥する
- 唇がひび割れる
- 皮膚につやがない
- 尿量が少ない
- 便秘がち
- のぼせ
- めまい
- 水太り
- 耳鳴り
- 頭痛
これらに加えて、「水」不足で起きる痛みが以下の症状です。
- 膝関節症
- 四十肩・五十肩
- 背部痛
- 頚肩腕症候群
- オスグットシュラッター
これらの症状を訴える方の多くは飲水が少ない傾向にあります。
自分でできる改善法

・飲水
しっかり水を飲むことが対処になります。
注意事項はカフェインの入っていない飲み物限定です。
・1日に必要な水分量
1日に必要な水分量は体重1㎏あたり約35mlと言われています。体重60㎏なら2.1ℓですが
痛みを伴う方や汗をかく仕事、運動をする方の場合1.5倍の量は必要だと考えています。
1日に必要な水分量(目安)
体重 | 通常必要となる水分量 | 仕事や運動で汗をかく人もしくは痛みを伴う人 |
50㎏ | 1.75ℓ | 2.6ℓ |
60㎏ | 2.1ℓ | 3.1ℓ |
70㎏ | 2.45ℓ | 3.7ℓ |
・水分の摂取方法
一度に飲むのではなく起床時、トイレの後、お風呂の前後、寝る前など飲むタイミングを決めておくと良いです。
また、飲み忘れないためにペットボトルで1日の摂取量をあらかじめ用意しておくのも良いでしょう。
・水分摂取で気を付けること
飲水が最も効率的ですが水が苦手な方はノンカフェインで砂糖が使われていない飲み物を選んでください。
また、食事中の水分摂取は胃液を薄めるのでなるべく避けましょう。
水の不足が原因であればしっかり水分を補給することによって痛みが取れることもあります。
日頃の水分摂取が少ない方は積極的に摂ってみてくださいね。
・炭水化物をしっかり食べる
水をたくさん飲んでも尿として流れ出てしまっては意味がありません。
水をしっかり一定時間体内にとどめておくには「グリコーゲン」が必要です。
グリコーゲンは炭水化物で摂取できます。炭水化物でおすすめは「お米」です。
理想的な配分は、摂取カロリーに対して 炭水化物6:タンパク質3:脂質1 と覚えてください。
それを元に成人の1日当たりに必要なご飯の量を表にしました。
成人に必要な 1日のkcal | 1日に必要な 炭水化物のkcal | 1日に必要な米量 (炊飯前) | ご飯1食の量 (炊飯後) |
男性 2,650kcal | 1,600kcal | およそ3合 | 320g(530kcal) |
女性 2,000kcal | 1,200kcal | およそ2合 | 240g(400kcal) |
意外に多いと思われるかもしれませんがこれだけ食べないと水分を保持するためのグリコーゲンが確保できないのです。
・パンや麺は避ける
パンや麺などの小麦製品のグルテンは消化しにくいタンパク質で消化器官に炎症を起こす場合があります。腸と脳は相互に影響しあう関係で「腸脳相関」といいます。
グルテンが合わない方にとって小麦製品を食べ続けると脳にダメージが起き、それが経絡にも多大な影響を及ぼすため痛みが発生します。
長年の痛みがなかなか解消しない方は「水を飲む」「お米をしっかり食べる」「小麦製品を控える」この3つを最低1か月続けてみてください。
1か月経過して体に改善の兆しが見られたら水分の不足かグルテンの影響で痛みが発生していたことが分かります。
まとめ
今回は難治と思われていた痛み、しびれの原因と自分でできる経絡を整える方法をお伝えしました。
- 経絡は「気」「血」「水」のバランスによって心身の健康が保たれている。
- 特に「気」は生命エネルギーの基本となる。
- 経絡を整えることで人間が本来持つ「自然治癒力」を高める。
経絡を整える方法
- 水を体重1㎏あたり約35ml、痛みがある場合は1.5倍は飲みましょう。
- 飲んだ水を細胞にとどめておくために炭水化物を3食しっかり食べましょう。
- 炭水化物はお米を中心にパンや麺などグルテン摂取は避けましょう。
健康は日々の積み重ねから成り立つものです。
実践できるところからぜひ実行してみてくださいね。
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