毎日何気に食べている小麦製品ですが実は多くの日本人は小麦に含まれる「グルテン」に耐性を持っていないとご存じでしょうか。
小麦アレルギーのような急激な症状が出ないため見過ごす方も多いようです。
しかしそれらを食べた後なんとなく体調が悪い・・・と感じたことがあるのならもしかすると「グルテン」が体に合わないのかもしれません。
ニューヨーク大学医学部に所属する胃腸科専門医で高度内視鏡医のラビア・ドゥ・ラトゥール医師によれば、腸に炎症が見られる「セアリック病」と似たような症状を発症するが腸に炎症が起きない「非セアリック・グルテン過敏症」があると解説しています。
セアリック病が生理学的に断定できることに対しグルテン不耐性は判断が難しい。しかしないがしろにされるべきではないと話されています。
パンや麺類が好きな人にとってグルテンが合う、合わないは気になりますよね。
そこでこの記事ではグルテン過敏症かどうかセルフチェックできるようにまとめました。
また、実は知られていないグルテン過敏症もう1つのサインなども解説していきます。
日本人の7~8割がグルテン過敏症ではないかと言われています。
①小麦を食べると腹痛やお腹の張りを感じる
ラビア・ドゥ・ラトゥール医師によると、パンや麺などグルテンが含まれる食品を食べた後、胃痛や吐き気など胃腸の気持ち悪さを感じるのはグルテン過敏症の代表的な症状。
体験として筆者もグルテンを含んだものを食べるとお腹が張って痛みを感じます。
本当にグルテンによってこの症状が出ているのか因果関係を結びつけるのは難しいので食べ物を記録し体調の変化を観察してくださいね。
②むくみの発生
むくむ原因は様々ありますがグルテンを消化できないことでむくみが発生するそうです。
③肌トラブル
吹き出物や湿疹、乾燥肌、ニキビ。これらもグルテン過敏症によくみられる症状だとか。
④体重減少
セアリック病は腸の炎症によって体重減少するのに対し、グルテン過敏症は「グルテンを食べると痛みを感じる」というイメージから自然と食欲が減り体重減少することがあるとのこと。
逆に太りやすくなることもあります。
⑤精神的な症状
・集中力が続かない、頭がぼんやりしてしっかり物事を考えたり覚えたりすることが困難になる。
・しょっちゅう気分が落ち込む
・ADHD(注意欠陥過活動性障害)
・体が常にだるい、眠い
などグルテンと精神的な影響をラビア・ドゥ・ラトゥール医師などが指摘しています。
グルテン過敏症の被験者がグルテンを摂り3日後にうつ状態が悪化したという研究報告もあります。
⑥便の異常
グルテンは粘りがあります。小麦を捏ねた時に指にべったりと張り付くのはグルテンが発生している証拠です。その粘りが腸にも影響し、消化不良を引き起こすことで下痢や便秘など引き起こします。
記事の引用元⇒https://www.countryliving.com/uk/create/food-and-drink/a21995669/gluten-intolerance-symptoms
⑦グルテン過敏症もう1つの重要なサイン
あまり知られていませんが腰、肩、股関節、坐骨神経痛など体の痛みはグルテンが原因となることがあります。
東洋医学的に診てグルテンが合わない人にとっては「気」「血」「水」のバランスを崩し、一番大切な「気」の巡りを悪くします。「気」の巡りが悪くなると痛みや痺れなど症状となり現れます。
東洋医学で使われる「医食同源」という言葉は、食と薬の源は同じという意味です。体に良いものを食べれば病気を予防できるし、その逆も言えます。
グルテンに反応しない方にとっては小麦は栄養価も高く良い食品となりますが、グルテン過敏症の方にとって小麦は気の巡りを悪くしてしまいます。
治療をしてもなかなか治らない体の痛みは一度グルテンを疑ってみてください。
グルテン過敏症の見分け方
グルテン過敏症なのかきちんと調べたいと思っても、病院で検査をするのはちょっと敷居が高いと思われたらご自身で見分けるために3か月間グルテンフリーを実践されてみてください。
早い方は数週間でその変化を感じます。3か月もあればほどんどの方はグルテンが体から抜けますので変化を感じると思います。もし慢性的に痛かった体が楽になればグルテンが合わない確率は高いと思われます。
グルテンフリーで感じる体の変化
グルテンフリーを実践して感じる体の変化をまとめました。
1,胃腸の調子や便通が良くなる
2,体の痛みが消える
3、肌の調子が良くなる
4,気分の浮き沈みが少なくなる
5,頭がすっきりする
6,寝つきが良くなり目覚めも良い
7,頭痛や生理痛、月経前症候群(PMS)が軽減する
グルテンフリーで体調が良くなったらグルテンが合わないということです。
まとめ
今回はグルテン過敏症について解説しました。
- セアリック病とよく似た症状のグルテン過敏症がある
- 胃腸の痛みや不快感が主な症状
- 浮腫みや肌荒れも引き起こす
- 精神的な疾患の原因にもなっている
- グルテンが原因で体の痛みが発生することはあまり知られていない
- グルテンが体に合うか合わないかは3か月グルテンフリーをしてみること
そんなこと言われてもパンを断つことなんてできない!
グルテンには中毒性がありますからね・・・
しかし今はグルテンフリー商品も多く米粉パン専門のお店やネットでは米粉の麺、豆からできたパスタなども売られています。一度トライしてみるのもいいかもしれませんね。